新工場建設時に工場内搬送を自動化した事例
工場建設で検討すべき計画手順
事業拡大に向け、工場新設を計画する企業も多いのではないでしょうか。
大きな設備投資になるからこそ、この機会に既存工場の課題を洗い出し、長く活用できる工場を建設しましょう。
以下では、工場建設を進めるにあたり、検討すべき項目をまとめました。
1.組織構成 | ・建設プロジェクトメンバー決定 ・メンバーの役割分担 |
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2.目的の確認 | ・現工場の課題抽出 ・工程計画 ・予算計画 |
3.諸条件の把握 | ・必要な広さの検討:生産方式、生産動線、資材・製品量・人員の把握 ・空間(高さ)の検討:生産における必要な高さ、クレーン設備など ・工場稼働時間の把握 ・生産における特殊条件の把握 |
4.工場立地計画 |
・自然立地条件の確認:気候、風土、地形、地質など ・インフラ条件の確認:電力、水道、工業用水 ・労働力の確保 ・周辺環境に対する把握 |
5.レイアウト計画 | ・配置計画:全体の動線(物流動線、物流スペース、緑地) ・平面計画:設置する機械、作業スペース、動線など ・立面計画:工場イメージ ・断面計画:設置する機械の高さ、クレーンのトン数など ・その他:断熱性・採光・色彩の検討 ・全体工程の確認:実施工程の立案(設計・申請・建設) ・電気の必要容量・照明、防災設備など ・給水容量、排水容量、特殊な排水の有無など ・換気設備、冷暖房設備の有無など |
6.施工費用の把握 | 概算工事費の把握 |
7.施工開始 | 決定した設計図に即した形で施工開始。 |
工場の新設時こそ、工場内の自動化を検討しましょう
より事業拡大につなげるために、工場内の業務を自動化しませんか? 機器を使用した工場内自動化の手段は「場内搬送(物流)自動化」「目視検査自動化」「生産ライン自動化」の主に3つあります。
さまざまな手段がある工場の自動化ですが、目視検査の自動化や生産ラインの自動化は、機械で判断できない微妙な作業も多く、結局人手や緻密な調整が必要になる場合も少なくありません。
おすすめなのが、工場内搬送の自動化です。搬送業務は比較的単純作業のため自動化しやすい上、作業量が非常に大きく、人への負荷が大きい業務を自動化することで、多くの人がすぐに効果を感じることができるでしょう。
工場内の搬送自動化を実現しませんか?
大手製造業を中心に、自動化が進められている「工場内の搬送自動化」。
労働力不足とコスト削減、変種変量の生産を目的として、搬送自動化が重要なテーマとなっています。
当サイトでは、工場内搬送自動化の費用対効果からマテハン機器、導入事例まですべて紹介。大規模設備投資の機会にぜひ参考にしてみてください。
工場新設時に工場内搬送自動化を実現した事例
株式会社テルミック
テルミックは、部品の切削加工を請け負う企業です。単品・小ロットの依頼を受けており、約2週間という短納期での出荷を強みとしています。
業種 | 部品加工 |
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従業員数 | 130名 |
導入機器 | 自動倉庫(ロータリーラック)/AGV(無人搬送車)/(今後導入予定)CTU(コンテナ搬送ロボット) |
短納期実現の搬送業務が属人化
これまで手動のコンベアを使用し、毎日800個以上の荷物の入出庫業務を実施。短納期を実現するために工場をフル稼働させるものの、人員不足に悩まされていました。
そんな中事業拡大に向け、新工場設立を計画。人員不足を解決するため、入出庫を自動化できるような仕組みを構築しました。
10名分の人員削減・残業時間低減に成功
手動コンベアから、自動コンベア付き自動倉庫(ロータリーラック)を導入。
毎日何百もの部品を35名で入出庫していた体制から、1年後には25名での対応が可能に。人員コスト削減のほか、残業や休日出勤も削減され、働きやすい環境の構築にもつながりました。
株式会社三五
業種 | 自動車部品メーカー |
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従業員数 | 2,790名 |
導入機器 | AGV(無人搬送車)/デパレタイズ・パレタイズロボット |
事業拡大に向け、物流コスト半減の目標を掲げる
新たな自動車部品製作の事業参入に向け、工場規模を拡大。事業拡大に向け、企業全体で「2025年までに物流オペレーションコストを半減」という目標を掲げていました。
そこで工場設備投資のタイミングで搬送業務の自動化を検討。AGV機器メーカーであるMujinの事例動画を視聴し、AGVと多関節ロボットがコスト削減に効果的だと判断。工場導線に合わせた動作の実現に向け、システム構築も併せて依頼することになりました。
属人化していた作業をそのまま自動化できる利便性
現在、機器の必要台数や仕様決定を進めている最中。これまでAGVは導入していたものの、工場に合わせたシステム構築は初めて。これまで人の手で搬送業務を行っていたAGVへの載せ替えやパレタイズ業務を、作業効率そのままに自動化されることに大きな期待を寄せています。
将来的には、工場ワンフロアを全自動化することも検討。2025年の物流コスト削減に向け、積極的に設備投資を進めています。
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岡谷システム株式会社
製造業の課題解決に尽力する岡谷鋼機株式会社のグループ会社として、「工場内搬送自動化」の提案からシステム構築までを請け負う岡谷システム株式会社。
グループ会社の知見を活かし、搬送自動化に関わる機器の販売から工場導線に合わせたシステム開発までを一貫して提案しています。工場の導線に合わせた機器の選定・システム構築を通して、企業の業務効率化・省人化に貢献しています。