AGVの導入で作業員の安全性を高める
工場内など製造現場・生産現場では何よりも安全第一で作業が行われています。そのためには安全対策も万全でなければなりません。ここでは、工場においてどのような場合にどんな事故が起こりやすいのかを明確にし、さらには事故を防ぐための工場における物流の自動化・無人化、AGV(無人搬送車)の導入にもスポットを当てています。
生産現場での安全の確保は重要
工場における安全確保は非常に重要で、従業員が健康であることに加え、生産性にも密接に関わっています。工場で一旦事故が起こると従業員がケガをしたり、機械や設備も損傷してしまいます。最悪の場合は従業員が命を落としたり、事故の影響で企業の評判や信頼度が揺らぐといった事態にもなりかねません。
こうしたことから安全性を高めることは、単に事故のリスクを減少させるだけにとどまらず、従業員のモチベーションや生産性の向上にもつながります。結果的には企業の生産力アップやコスト削減、さらには企業の評価を高める要因にもなるのです。
工場内で発生する事故の種類や原因について
製造現場における事故の種類
製造現場では多様な工具と機器が使用され、さまざまな装置が運転しています。また、時には高所や危険物の周辺で作業するケースもあります。そのためこうした製造現場での安全性は管理において最優先されなくてはなりません、製造現場での事故発生リスクはそれだけ強い影響を与えるのです。そもそも事故が発生すると作業員が危険にさらされるだけでなく、工場のラインが停止するなど生産プロセス全体に悪影響を及ぼすおそれがあります。製造現場ではどのような事故が発生しやすいかを予め把握し、予防に努めましょう。
はさまれ、巻き込まれ
製造現場において最も頻繁に発生する事故の1つに、「はさまれ・巻き込まれ」があります。これは機械や装置の可動部に体の一部分がはさみ込まれたり、巻き込まれたりする事故であり、場合によっては深刻な傷害や死亡事故も報告されています。これらの事故は、機械の不適切な管理、操作のミス、または操作へのスキル不足が原因となっています。
転倒・転落・墜落
転倒による事故も数多くの報告が見られます。不安定な場所や滑りやすい場所での作業において、足もとなどにある障害物によるつまずきが原因となっています。特にさまざまな機械や用具が置いてある工場では発生リスクが高まり、そばに危険物があるところや、転倒時に着地した場所が良くなかったときなどは重大なケガが生じる可能性があります。
墜落事故や転落事故も転倒に次いで起こりやすいと言われています。高所で作業しているときや、はしご・脚立・リフトの使用時によく見られます。特にクレーンを操作している場合は死亡の危険性を伴います。
これら以外には「切れ・こすれ」事故と呼ばれる機械や道具との接触事故も報告があります。
頭上から飛んできた飛来物や、上の階からの落下物によるケガが発生することもあります。
事故の原因
工場における事故の発生原因は、主に作業員による安全性が欠如した行動と、機械が安全を損なった状態だったことの2つに分けられます。
安全性が欠如した行動とは、例えば本来なら行うべきの確認や作業を怠ったり、誤った方法でそれらを行ったりすることを指します。具体的な例としては、防護装置や安全装置を確かめなかったり、危険な状態を無視したり、装置の使用方法を間違えたまま操作するなどということが挙げられます。さらには装置のメンテナンスをしていなかったり、ヘルメットなどの適切な保護具や服装を使用しない、危険な場所にむやみ近づくといった行為が挙げられます。
一方で、機械が安全を損なっている状態とは、装置に欠陥があったり、防護具に不備があることなどが考えられます。規格の異なる部品の使用、違う場所への物の配置、作業手順の間違いなども機械の不安全に該当します。
AGVの機能と導入効果
工場の中での物流作業は、製品・資材の出入荷、搬送、荷物の積み下ろしなど、稼働中は絶えることなく行われています。
しかし、重い荷物や資材、危険物などを扱う際には特に、移動中・搬送中の予期せぬ事故発生のリスクをはらんでいます。
このような危険性に対応する方法の1つとして、現在では自動化や無人化による事故発生リスクの抑制と作業員の負担減がなされています。
そして、こうした工場内における物流の無人化や自動化への手段の1つがAGVの採用です。
AGVは走行ルートを床などに貼ったテープで判断し、その上を自動的に追っていきます。タイプは台車型・低床型・牽引型など色々な種類があるため、現場の要件に応じて柔軟に選択・適用できます。
また、AGVを導入することで工場内の物流は事故のリスクを抑えられるというメリットも得られます。さらには従業員も重い荷物を持ち運ぶ手間を省くことができ、企業は人件費をカットできるなど、AGVによる高い精度と迅速な処理能力を活かして効率的な物流を生み出せるようになります。
AGVの導入は安全対策と生産性向上の両方に期待できる
製造現場では安全が最優先であり、事故防止のためには工場内の物流を自動化・無人化するAGVの導入が注目されています。
作業員が荷物の積み下ろしや搬送中に起こりやすい転倒や転落などの事故を防ぎ、作業の負担を軽減できるだけでなく、工場全体の生産性向上やコスト削減にも寄与します。
また、AGVにはさまざまな種類があるため、自社の工場に適した機種を選ぶことも、安全性・生産性の両方にとって大切になります。
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岡谷システム株式会社
製造業の課題解決に尽力する岡谷鋼機株式会社のグループ会社として、「工場内搬送自動化」の提案からシステム構築までを請け負う岡谷システム株式会社。
グループ会社の知見を活かし、搬送自動化に関わる機器の販売から工場導線に合わせたシステム開発までを一貫して提案しています。工場の導線に合わせた機器の選定・システム構築を通して、企業の業務効率化・省人化に貢献しています。