ロボットアーム付きAMRソリューションについて
AMR(自律走行搬送ロボット)は、様々な現場での搬送作業の自動化を実現する次世代のAGV(無人搬送車)と言われています。しかし、効果的な活用には用途に適したトップモジュールを選ぶことが大切となってきます。AMRとトップモジュールを組み合わせることで、多様なアプリケーションに対応することができるようになります。本記事では、AMRの用途に応じたトップモジュールとの組み合わせによるソリューション、実際の導入事例などを、詳細に紹介していきます。
ロボットアーム付きAMRソリューションとは?
ロボットアーム付きAMRソリューションとは、協働ロボットをトップモジュールとしてAMRに載せたシステムソリューションのことです。トップモジュールとして搭載された協働ロボットとAMR全体を指して「オートモバイルコボット」と称されることもあり、次世代の自動化手段として各方面から非常に大きな期待が寄せられています。
人の作業を代わりに自動化
AMRの大きなメリットは、自由に動ける足と、ロボットの柔軟な作業能力を持つ腕と手があることです。これにより、人間がやっていた作業をほぼそのまま自動化できることです。このメリットがあれば、パーツフィーダーへの部品供給や加工部品の搬送、加工機への材料投入・回収といった移動・搬送に伴う作業が無人化できるでしょう。ロボットアーム付きAMRを用いた特定作業の自動化を検討する際は、具体的な用途が決まった段階で導入を考えることが多いです。
導入の課題と解決
工程間の搬送業務の自動化には、安全面、精度、稼働時間がハードルとなります。安全面では、人との協働作業空間での運用において、安全を確保するためISO規格に基づいた対策が必要ですが、「ロボットアーム付きAMR」に焦点をあてた規格がありませんので、慎重な協議が重要です。精度の面では、AMRと協働ロボット双方の精度が求められ、位置補正機能付きカメラの導入が有効です。稼働時間の課題には、複数台導入や自動充電器の設置、大容量バッテリーの使用が対応策となります。
導入事例
リバプール大学は、実験の自動化のためにロボットアーム付きAMRを開発しました。科学研究では多数の実験が必要で、このロボットは8日間で688の実験を行い、記録しました。充電は1日90分で済み、約1,000倍速く結果を出せます。また、国内事例では、AMRがパーツフィーダーへの部品投入の自動化に対応し、安全性を確保しつつ複雑な条件をクリアしています。エンドユーザーの社内規定に合わせた周辺機器を追加し、安全な材料供給を実現しています。
まとめ
ご紹介してきたように、AMRは、トップモジュールと組み合わせることで、多様なアプリケーションに対応することができるようになります。自由に動ける足と、ロボットの柔軟な作業能力を持つ腕と手があり、省力化、効率化などのメリットを得られます。一方で課題としては、稼働時間の課題に対して複数台導入や自動充電器の設置、大容量バッテリーの使用などの対応策が必要となります。
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岡谷システム株式会社

引用元:岡谷システム公式HP
(https://www.okaya-system.co.jp/)
製造業の課題解決に尽力する岡谷鋼機株式会社のグループ会社として、「工場内搬送自動化」の提案からシステム構築までを請け負う岡谷システム株式会社。
グループ会社の知見を活かし、搬送自動化に関わる機器の販売から工場導線に合わせたシステム開発までを一貫して提案しています。工場の導線に合わせた機器の選定・システム構築を通して、企業の業務効率化・省人化に貢献しています。