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工場の設備投資で搬送業務を自動化した事例

このサイトは岡谷システム株式会社をスポンサーとして、Zenkenが運営しています。

目次

近年製造業では、マテハン機器やロボットを導入し、搬送・保管業務の自動化に務める企業が増えています。

本ページでは、工場内搬送自動化の総合提案を行っている岡谷システム株式会社監修のもと、 搬送・保管における業務を自動化できるマテハン機器を導入し、人手不足を解消した事例を紹介。導入機器や導入後効果などもまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

本記事の監修者
岡谷システム株式会社 河原さん
岡谷システム株式会社
常務取締役 河原氏

大手グループ企業との連携で
工場内搬送自動化を総合提案

岡谷システムは、搬送自動化に関わるマテハン機器のシステム開発を行っています。350年以上の歴史を誇る岡谷鋼機株式会社のグループ総合力により、エンジニアリング業務から、システム開発・設備導入までを一貫して請け負うことが可能。

AGVや自動倉庫など、自動化に関わるマテハン機器メーカーのパートナーSIerとしても活動しており、搬送業務の自動化・省人化を叶える提案を得意としています。

岡谷システム公式HPから
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導入企業:株式会社三五

三五キャプチャ画像引用元:三五公式HP
(https://sango.jp/)

三五は、世界の排気系部品主要サプライヤーとして事業を展開。EV化に向けてボディ部品事業も強化しつつ、カーボンニュートラルへの貢献、生物多様性など環境活動にも注力しています。

トヨタグループ他、各社カーメーカーやサプライヤーと取引を行っており、国内外含め、20拠点以上の工場を展開。今回製品倉庫の新設にあたり、搬送業務の自動化に踏み切りました。

三五の基本情報

社名 株式会社三五
業種 自動車部品メーカー
従業員数 2,790名
公式HP https://sango.jp/

三五の導入機器(導入準備中)

AGV(無人搬送車)

今回導入したMujinのAGVは、AGVによるパレット搬送自動化国内稼働実績No.1(※)を誇るメーカー。大手完成車メーカーや部品メーカーなど、工場内搬送自動化に積極的な企業が数多く導入しています。

コンパクトなサイズながら、800kg可搬と1,000kg可搬の2つから選択が可能。自動車に着想を得た改良シャーシと性能UPした駆動部品により、1,000kg積載時もスムーズな発進/停止を実現しています。

(※) 2023年8月調査時点 参照元:Mujin公式HP(https://www.mujin.co.jp/solution/mobilerobot/agv/)

デパレタイズ・パレタイズロボット

Mujinのデパレタイズ・パレタイズロボットは、ロボット知能化制御技術に加え、様々なセンサーを内臓。ロボットハンドの独自設計も手掛けており、事前のプログラミングなしに臨機応変に対応する知能ロボットを製造しています。

ロボットハンドのラインナップの1つとして、「二面ハンド」を搭載したロボットを提供。ケースを二面で支える形状により、重量物やケースの強度が弱いもの、上面にミシン目が入っているなど、不安定なケースも安全・高速に運搬することが可能です。

三五の課題と効果

導入前課題

事業拡大に向け、
物流コスト半減の目標を掲げる

新たな自動車部品製作の事業参入に向け、製品倉庫を新設。事業拡大に向け、企業全体で「2025年までに物流オペレーションを半減」という目標を掲げていました。

そんな中AGV機器メーカーであるMujinの事例動画を視聴し、AGVと多関節ロボットがコスト削減に効果的だと判断。工場導線に合わせた動作の実現に向け、システム構築も併せて依頼することになりました。

導入後の期待

属人化していた作業を
そのまま自動化できる利便性

現在、機器の必要台数や仕様決定を進めている最中。AGVは既に導入していたものの、工場に合わせたシステム構築は初めて。これまで人の手で搬送業務を行っていたAGVへの載せ替えやパレタイズ業務を、作業効率を落とさないまま自動化されることに大きな期待を寄せています。

将来的には、倉庫の2階・3階を全自動化することも検討。2025年の物流コスト削減に向け、積極的に設備投資を進めています。

株式会社三五へのインタビュー

テルミック長谷川様株式会社三五 福田工場
福田管理部 製造技術課 課長 山本 賢太様

株式会社三五 福田工場
福田管理部 製造技術課 課長
山本 賢太様

今回インタビューにご協力していただいたのは、製造技術課課長の山本様。 新規事業の参入に伴い、新倉庫を設立するにあたり、搬送業務の自動化を検討したそうです。

現在本格導入に向けて準備を進めている段階ですが、自動化を検討された経緯や、具体的な提案内容について話を伺いました。

工場内搬送自動化の検討きっかけ

「物流オペレーション半減」という目標に向けて

ーーー搬送業務の自動化を検討した経緯を教えてください。

今後の新規部品受注にあたり、製品倉庫を新設することになったのが主なきっかけです。元々の自動車の排気系部品を中心に製造していましたが、新たにボディ関連の部品製造にも力を入れることになりました。

新規部品が増えていく一方、「2025年までに物流オペレーション半減」という目標が社内で掲げられていることから、安価物流改革が行えないかという話になりまして。工場の計画段階から無人物流倉庫にするつもりで、建築プロデュースを行っていました。

ーーー物流コスト半減ですか。なかなかハードルが高いですね。

そうなんです。元々新規事業参入の影響で工場のスペースが足りなくなって、外部の倉庫を借りていたのですが、賃料が年間億単位でかかっていまして…。まずはそのような固定費から削減しようと、製品倉庫の新設を決断しました。

新たに建物をつくるなら、人員コスト削減につながるような物流倉庫にしようという話になったのがきっかけです。

検討~導入まで

YouTube動画を見て、これがやりたかった!と感じた

ーーーAGV・デパレタイズ/パレタイズロボット導入に至った経緯を教えてください。

元々実現したいと考えていたのが、樹脂製ケースの運搬やパレタイズ・デパレタイズだったんです。なので、多関節ロボットで実現できないかなと考えていました。さらに、ケースを運ぶためにAGVの導入も考えていたんですが、AGVがリフトアップしてパレットを持ち上げ、自動で運んでくれるものがあればなと何となく考えていたんです。

そんな中、出張中の移動時間にYouTubeを見ていたときに、AGVメーカー「Mujin」さんの動画が出てきたんです。そこでファンケルさん・アイシンさんの工場内自動化事例の動画を拝見しまして。搬送業務を全て自動化している様子を見て、AGVやパレタイズロボット、ロボットハンドの活用方法が、私がイメージし、求めていたものそのものだったんです。まず話を聞いてみようと、即座にMujinさんに連絡しました。

ーーー導入機器は最初から目星をつけていたんですね。

ある程度決めていましたね。動画を見て、これが多関節ロボットとAGVで実現できることを知りました。特に多関節ロボットは元々生産ラインで使用していたので、それがパレタイズ・デパレタイズ業務でも使えたらなと思っていたんですが、実際の導入事例を動画で確認したことで、より具体的なイメージが湧きました

自動倉庫の導入も議題に挙がったんですが、弊社のオペレーションの場合、 投資に対してメリットが少なく、未来への発展性もないと判断して早々に検討を辞め、Mujin社製品の導入を本格的に検討し始めました。

岡谷鋼機グループの迅速なやり取りが依頼の決め手に

ーーー岡谷システム様とはどんな経緯で出会われたのですか?

本格導入するにあたり複数社問い合わせようと考えていたときに、ちょうど別件で岡谷システム様の親会社である岡谷鋼機様と話す機会があったので、相談したんです。そしたら、そこでもMujin社の製品を勧められ、そのご縁でご紹介いただきました。岡谷鋼機様は機械商社でもありますので、グループ会社の岡谷システム様と連携して、機械納入の手配やシステム構築までできると教えてもらい、そこからやり取りさせていただくようになりました

ーーー他の企業様は検討されましたか?

数社に問い合わせたんですが、他のメーカー様と比べて岡谷システム様が一番弊社の要望に合った提案をしてくださったため、早々に岡谷システム様に決めましたね。

岡谷鋼機様は商社なのでメーカーに制限がなかったり、さらにグループ内で連携して岡谷システム様がシステム構築してくださったりとトータルプロデュースしてくれるので、話の進捗も一番早かったのが決め手でした

工場の建設計画も決まっている中スケジュールに余裕があるわけではなかったので、トータルで対応してもらえるところはすごくありがたかったですね。

ーーーグループ内の連携で一貫した提案を受けられるという強みを魅力に感じられたのですね。
現在本格導入に向けて準備中とのことですが、システム構築について、どのような提案を受けられたのですか?

我々が不安に感じていた「作業同士の連携」を丁寧に進めてくださっています。

ケースの移動は垂直搬送機を使用して1~3階まで行き来させているんですが、垂直搬送機で運ばれたケースをどのタイミングでコンベアに流して、いつパレタイズロボットでピックアップし、どのようにAGVに積み替えるか、この一連の作業がスムーズになるように提案してくださいました。

よりコスト削減につながる提案を受けることができた

ーーー属人化していた作業が自動化できる体制が構築されつつあるのですね。

そうです。他にも、AGVの導入台数を減らしてもらうなど、費用削減の提案もしてくださいました。

元々ワンフロアにAGVを二桁台導入予定だったんですが、効率的に導線を設計してもらうことで9台まで減らしてもらうことができました。このようなシステムを構築しての自動化が初めての中、大きな設備投資をするのも勇気がいるので、自動化予算に合わせた提案をしてもらえたのはありがたかったですね。

工場内搬送自動化に対する期待

ーーー本格稼働に向けて、期待していることを教えてください。

まさに作業同士の連携ですね。欲しい品番の部品を人の手でピッキングしていたのに、本当にロボット やAGVに自動で引き渡され、自分たちの手に届くのか。

正直初めての挑戦で完全自動化を実現できるのかが不安な部分もありますが、導入までにさまざまなリスクを想定し、岡谷システム様と一緒に作り上げていきたいと考えています。 工場の施工も同時に進んでいますので、新倉庫では、弊社の物流改善の先をいくものにしたいですね。

ーーー「物流オペレーション半減」という目標に向け、大きな一歩になりそうですね!

そうですね。現在一部作業の自動化に向けて準備を進めていますが、今後倉庫の2階・3階は完全無人化を実現させます。

弊社は工場拠点が20ヶ所以上あるので、今回の導入で効果を実感できたら、どんどん自動化の先駆けとして挑戦したいですね

三五への提案内容
岡谷システム株式会社 河原さん
岡谷システム株式会社
常務取締役 河原氏

岡谷システム株式会社
常務取締役 河原氏

三五様は、システムを独自構築し、複合的なマテハン設備の連携を自動化することは初めての取り組みでした。そのため、1~3階までケースを移動させる垂直搬送機・コンベア・デパレタイズロボット・AGVを連携させるにあたり、トリガーとなるポイントや設備間で連携する情報を明確にすることで、シームレスに、保管と搬送を自動化できるようシステム構築を進めています

自動化実現に不安を持たれる企業様、導入費用がネックに感じられる企業様は多くいらっしゃいます。まずは予算や課題を伺いながら、要件に合った提案をさせていただきますので、工場内の搬送業務自動化に興味を持った方は、ぜひ一度ご相談ください

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引用元:岡谷システム公式HP
(https://www.okaya-system.co.jp/)

製造業の課題解決に尽力する岡谷鋼機株式会社のグループ会社として、「工場内搬送自動化」の提案からシステム構築までを請け負う岡谷システム株式会社。

グループ会社の知見を活かし、搬送自動化に関わる機器の販売から工場導線に合わせたシステム開発までを一貫して提案しています。工場の導線に合わせた機器の選定・システム構築を通して、企業の業務効率化・省人化に貢献しています。

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